備忘録的な

業務用

規定のプロファイルをカスタマイズする

Windows Server 2008 R2 でカスタマイズしたプロファイルを
デフォルトプロファイルとして適用する方法をご紹介致します。

Windows Server 2008 R2 ではユーザーのプロファイルをコピーする事ができなくなった為、カスタマイズしたプロファイルをデフォルトプロファイルに適用するには、Sysprep.exe と
Untitled.xml 応答ファイルを使用して既定のプロファイルをカスタマイズする方法となります。
現時点で、Microsoft 社が唯一サポートしている方法となります。

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■ 手順概略
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1. 既定のユーザー プロファイルを構成する
2. Copy Profile パラメーターが含まれる Unattend.xml ファイルを作成する
3. Unattend.xml ファイル内の既定のユーザー プロファイルをカスタマイズする

まず、Untitled.xml 応答ファイルを用意します。
Untitled.xml 応答ファイルは Windows Server 2008 R2Windows 自動インストール キットを使用して作成します。

<インストール>
Windows 7 用の Windows 自動インストール キット (AIK)
https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=5753
(Windows Server 2008 R2 も対象に含まれます)

Windows AIK のダウンロードをおこない、 Untitled.xml 応答ファイルを作成するパソコンにインストールをおこないます。
デフォルトプロファイル(既定のプロファイル)をカスタマイズしたいパソコンの OS バージョンと同じインストールメディアを用意します。

Windows Server 2008 R2 のインストールメディアより "install.wim"
および "install_Windows 7 ENTERPRISE.clg" の2つのファイルを使用します。

このファイルはインストールメディア内の "Source" 内に格納されています。
2つのファイルを作業しやすい任意の場所にコピーします。

コピーが完了後に、[Windows システム イメージ マネージャー] を起動します。
[スタートボタン] - [すべてのプログラム] - [Microsoft Windows AIK] - [Windows システム イメージ マネージャー] を選択します。
[ファイル] - [Windows イメージの選択] を選択して、コピーして用意した 2 つのファイルの
[install_Windows Server 2008 R2 ENTERPRISE.clg] を選択します。

左ペインの [Windows イメージ] に [Windows Server 2008 R2 ENTERPRISE] が追加されます。
中央ペインの [応答ファイル] ウインドウ内で右クリックし [新しい応答ファイル] を選択します。
[Untitled.xml] に設定をします。

ログオンしているユーザーのカスタマイズされたプロファイルを既定のプロファイルに適用させるパラメーターを [Untitled.xml] に設定します。
使用するパラメーターは "CopyProfile" パラメーターです。
この "CopyProfile" パラメーターを使用することで、ログオンしているユーザーのプロファイルが既定のプロファイルにコピーされます。
この "CopyProfile" パラメーターは "specialize" パスで設定します。
設定の値は "true" に設定します

左ペインの [Windows イメージ] に表示されている [Windows Server 2008 R2 ENTERPRISE] の [Components] を展開します。
展開した項目から [x64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_6.1.7600.XXXXX_neutral] を選択します。
項目を右クリックしメニューより [パス 4 specialize に設定を追加(4)] を選択します。

中央ペインの [応答ファイル] に表示されている "Untitled" の展開された項目の[4 specialize] に [x64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_6.1.7600.XXXXX_neutral] が追加されます。
右ペインの [プロパティ] に [x64_Microsoft-Windows-Shell-Setup_6.1.7600.XXXXX_neutral] のプロパティが表示されます。
[設定] を展開して "CopyProfile" を選択します。
プルダウンメニューより "true" を選択します。

設定が完了した [Windows システム イメージ マネージャー] の [ファイル] - [名前を付けて保存] を選択して [Untitled.xml] ファイルを確認しやすい任意の場所に保存します。
※ Sysprep を使用するとコンピュータ名の再設定やログオン時に新規に
ユーザーを作成するなどの作業が発生します。
また、ドメインに参加しているパソコンは、ドメインから離脱後、作業を進めて下さい。

カスタマイズしたプロファイルを既定のプロファイルにコピー(適用)させたいパソコンでプロファイルのカスタマイズ作業をおこないます。
(デスクトップ上にショートカットを配置したり、電源オプションやフォルダーオプションなど)
プロファイルのカスタマイズが完了したら、事前に作成した [Untitled.xml] ファイルを用意します。

今回は [C:\Windows\System32\Sysprep] 内に格納します。念の為、ログオフか再起動します。
カスタマイズしたプロファイルを既定のプロファイルに適用する作業を進めます。
[Sysprep.exe] を利用してこの作業を進めていきます。

[スタートボタン] - [すべてのプログラム] - [アクセサリ] - [コマンドプロンプト] を表示させ右クリックし [管理者として実行] を選択します。
コマンドプロンプトが起動します。カレントディレクトリを [C:\Windows\System32\Sysprep] に変更します。
コマンドプロンプトより下記コマンドを入力して [Enter] キーを押します。
[Sysprep.exe /generalize /unattend:c:\windows\system32\sysprep\Untitled.xml]
/generalize スイッチは、Untitled.xml ファイル内に記述してある CopyProfile パラメーターを使用するために使用します。
unattend: オプションは、目的の Untitled.xml ファイルを指定するために使用します。

コマンドの入力が完了すると [システム準備ツール X.XX] が起動します。
[システム クリーンアップ アクション] の [一般化する] のチェックボックスにチェックを入れて [OK] ボタンを押します。
Sysprep が実行されます。
Sysprep 終了後、パソコンが再起動します。

再起動後、必要事項を入力します。
必要事項入力後、ログオン画面が表示されます。

Sysprep が正しく動作したらカスタマイズしたプロファイルが既定のプロファイルに適用されます。
新規にユーザーを作成してログオンをしてプロファイルが正しく適用されているかを確認します。

この作業でカスタマイズしたプロファイルを既定のプロファイル(デフォルトプロファイル)に適用させることができます。
これで、ユーザーはログオン後、必ずカスタマイズされた共通のプロファイル(環境)を利用することができます。

Windows のイメージを準備するときに既定のローカル ユーザー プロファイルをカスタマイズする方法
https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/973289/ja

Windows 7 における、既定のユーザー プロファイルのカスタマイズについて
http://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2010/03/12/windows-7.aspx